夏目アラタの結婚【2巻】ネタバレ・あらすじ・感想

夏目アラタの結婚の【第2巻】に掲載されている8話～15話のあらすじ・ネタバレ・感想をまとめています。

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夏目アラタの結婚2巻のあらすじ

ついに事件に関する黙秘をやめ、語り出した真珠。彼女には過去にストーカーがいて、その男が犯人の可能性が高いと真珠が言っていることを宮前伝えに知るアラタだったが、彼は真珠を確実に死刑台に送るために動機を探る。

そして真珠から情報を引き出すために、素顔の真珠を引っ張り出そうと四苦八苦するアラタ。ところが、いつしか心の中で真珠を人間らしくしてやりたいと思い始めるアラタだった。

一方、真珠はどこからかアラタの同僚である桃ちゃんのフルネームを入手し、アラタにも話せない「赤ん坊」にまつわる過去があると手紙を送り、「桃ちゃん」との面会を果たす＿＿＿。

夏目アラタの結婚【2巻】のネタバレ

第8話/すごく優しい兄

黙秘を解いた真珠

昨日初めて真珠が事件について話してくれたと、アラタに報告する宮前。彼女は、第一の殺人の1年前から何者かにストーカーされていたという。

そしてある日外出から帰ると、家にバラバラ死体が転がっていた。確証はないが、ストーカーが彼女に近づく男に嫉妬して犯行に及んだのではないか…と真珠が話したと宮前。

その時に警察に届けないのも変だし、今まで黙っていたのも変だと返すアラタに、宮前はそこを真珠にアラタが聞き出してほしいと言う。

真珠の動機

次の控訴審は3ヶ月以上先だ。その間に新しい物証や証言を探そうと言う宮前の言葉を受け、アラタは品川ピエロの情報を遺族に探ることにした。

宮前は自分たちで真珠の無実を立証しようと言っていたが、アラタの考えは逆である。確実に死刑台に送り込むために、真珠の動機を知りたいのだ。

殺された被害者のイメージを探るうちに、真珠が積極的に拘置所を出たい理由は自分を殺すためなのか？と考えるアラタだった。

第9話/初対面の時の

所長の知るアラタ

アラタの事を中学生の時から知っている所長は、自分の部下でありアラタの先輩である「桃ちゃん」にアラタについて相談していた。

当時のアラタは喧嘩で手が付けられず、警察からしょっちゅう連絡が来るほどだったという。女性と遊んでいるところもよく見かけたが、特定の女性に入れ込んでいるところを見かけたことは無いと所長。

そんなアラタが、なぜか品川真珠の事件ひいては品川真珠には入れ込んでいるのだ。アラタを見守ってやってくれと、桃ちゃんに頼む所長だった。

真珠の素顔

真珠に面会に来たアラタは、被害者である元彼「周防」とはいつどこで知り合ったのかと尋ねる。なぜ殺そうと思ったのかが知りたいのだ。

そして、ひょっとしてどこかに子供がいたり…と言葉を続けると、

品川真珠「生むわけないだろ、そんなもん」

(出典：夏目アラタの結婚9話)

と、真珠は感情をむき出しにした。いつもの軽薄な態度の真珠ではなく、会っていきなり去ろうとした初対面の時の真珠だ。これこそが本物の真珠だと考えるアラタ。

真珠の心をうったもの

周防と会ったのは18の時で寝たこともあると言う真珠に、尚も関係について質問を畳みかけるアラタ。しつこいアラタに真珠は激昂するが、

夏目アラタ「…こんなに誰かのことを知りたいと思ったの、初めてなんだ」

(出典：夏目アラタの結婚9話)

と返すアラタ。

勿論それは真珠の動機を知るためだ。真珠が俺のことを愛しているわけが無いと言うアラタに、アラタからの手紙の子供みたいな字が自分の心をうったと返す真珠だった。

第10話/違う意見

真珠

色んな人が手紙をくれるが、会いたいと思ったのはアラタだけと言う真珠。自分を分かってくれるかもと思ったようだ。

しかし会いに来たのは手紙の主じゃなかったと言う真珠に、アラタは言葉を詰まらせる。

3人目の被害者の男に確か中学生くらいの息子がいたから、手紙を書いたのはその子じゃないかと真珠は尋ねる。

品川真珠「違うっていうんなら、さっさと婚姻届け持ってこいよ！！
　お前の字で代筆なしのサインを入れて！
　好きだよアラタ
　＿＿＿もう絶対離れないから！！」

(出典：夏目アラタの結婚10話)

トラウマ

真珠の弱点は「赤ん坊」じゃないかと思うが、母子家庭で虐待されて育った子なので、そこをつくのはやめておこうと思うと桃ちゃんに話すアラタ。

しかし桃ちゃんは、親へのコンプレックスというよりも赤ん坊に対する真珠の強い恐怖、トラウマを掘り起こしたのではないかという意見だった。

マジで真珠と結婚することになるのかなあと言うアラタを見ながら、最初にアラタをたきつけたのは自分だと考える桃ちゃん。

手紙

一体どこでフルネームを知ったのか、実は桃ちゃんの元には品川真珠からの手紙が届いていた。

内容は、夏目アラタには告白し難い「赤ちゃん」についての過去があるというものだった。手紙は、相談に乗ってくれるなら拘置所宛に返信が欲しいという旨で締めくくられていた。

そして数日後。桃ちゃんからの手紙を手にする真珠だった。

第11話/「あたし」

桃ちゃんと真珠(1)

真珠から手紙が来たこと、そして返信をしたら次は「会いたい」と再度手紙が来たことを、宮前に相談する桃ちゃん。

桃ちゃんは、宮前に付き添われて真珠に会いに行くことにした。

初回だからと、過去の話は話せないと真珠。そして桃ちゃんに、メイクについて尋ねる。

桃ちゃんと真珠(2)

真珠の巧みな話術に誘導され、真珠に同情する桃ちゃん。

真珠は桃ちゃんに、どういう下着をつけているのか、普段何食べているのかと質問を重ね、

品川真珠「『あたし』桃ちゃんになる
　アラタの、タイプだから！」

(出典：夏目アラタの結婚11話)

桃ちゃんの一人称を真似る真珠だった＿＿。

第12話/「結婚」の条件

桃ちゃんと真珠(3)

ずっと自分を観察していたのかと思い、真珠のことを気持ち悪く感じた桃ちゃんは自分の真似をしてもアラタに好かれるわけじゃないと真珠に訴える。

自分は30過ぎて恋人もいないパッとしない公務員で、小さい頃は男子にもよくからかわれたと言う桃ちゃんに、自分もいじめられたと真珠。

真珠の話を聞いて再度真珠に同情しかけた桃ちゃんだったが、

品川真珠「そんな『あたし』でも、20歳そこそこで結婚できるんだから、桃ちゃんより上だよね？」

(出典：夏目アラタの結婚12話)

と真珠は煽る。

桃ちゃんと真珠(4)

今まで生きてきた中で結婚してもいいかなあって人もいたと話す桃ちゃんに、じゃあ条件は？お金？と質問を重ねる真珠。

宮前先生なんかぴったりだよと言い、結局桃ちゃんの「結婚」の条件は、「結婚しない」ための条件だという真珠の言葉に、そうかもと桃ちゃんは考える。

そして真珠は、桃ちゃんがここに来た理由は真珠の手紙に誘われてではなく、こんな人殺しがなんで結婚できるんだろうと思ったんでしょ？と畳みかける。

桃ちゃんと真珠(5)

最後に桃ちゃんが真珠に対して素の心を見せると、ごめんね怖かった？と真珠。

そして桃ちゃんに、もうここには来ない方がいいよと言うのだった。

第13話/アンフェアな勝負

死刑囚と繋がる男

桃ちゃんと宮前が真珠に面会しに来た頃、実はアラタも拘置所に来ていた。桃ちゃんたちが面会していたため、真珠に会うことが出来ないアラタ。

ひとまず下着を差し入れて帰ろうとするも、ワイヤーが入ったブラだったため拘置所の人から断られているアラタを見て、ひとりの男が近づいてきた。

彼は死刑囚アイテムのコレクターで、ゲーム感覚で死刑囚に会いに来たりしているという。彼らのことをおもちゃにしている男に嫌悪感を覚えるアラタだったが、と同時にこの男と自分は何も変わらないと感じるのだった。

アラタと真珠

婚姻届けがないなら帰るよと言う真珠に、アラタは真珠の見た目について話し出す。

長い髪の放置子の時、いじめられっ子でデブだった時、がりがりのショートボブだった時、そして太ってピエロだった時…どれが本当の真珠だ？と尋ねるアラタ。アラタの趣味は何？という真珠の問いかけに、

夏目アラタ「その歯だけは絶対いじるんじゃねーぞ！！
　品川真珠じゃ、なくなっちまうからよ！」

(出典：夏目アラタの結婚13話)

とアラタ。歯並びを気にせず、いつも堂々としているところはマジで好きだぜと言葉を続ける。これからは、本気で愛せる何かを真珠の中から探し出すことに決めたアラタだった。

第14話/24時間以内

素の自分

今まで来るもの拒まずだったが、自分を変えようとしてくる女だけはダメだったとアラタ。だから真珠も自分には合わせて欲しくない、太ったピエロ姿が一番自分らしいと言うなら受け止めると言葉を続ける。

今、アラタは素顔で話しているのだ。対して真珠は、自分は今まで何も選べずに生きてきたと返す。アラタの考える「本当のボク」なんていないと笑う真珠に、

夏目アラタ「見つけていこうぜ
　2人で一つずつさ…」

(出典：夏目アラタの結婚14話)

とアラタは訴えた。

宿題

素顔で話していく中で、こうまでして真珠の心を開かせて卓斗の父親の首を見つけなければならないのかと自問するアラタ。否、アラタは心のどこかでこの連続殺人鬼を人間らしくしてやりたいと思い始めているのだ。

色々言うが結局婚姻届けを出さないための言い訳なんじゃないのと言う真珠に、一番の理由は真珠が怖いからだと伝えるアラタ。頭の中では二審も死刑だと思っているのに、真珠がこちら側にやってくるような気がしているのだ。

そんなアラタに真珠は、24時間あったら2人で何するか考えておいてという宿題を出した。

第15話/可能性

本音

「赤ん坊」を思い浮かべるだけで頭の中が重くなる感じがすると話す真珠。それは自分では開けられない黒い箱があるような感じだという。

でもその箱の中には、遺体の隠し場所など思い出せない秘密が色々つまっている気がすると言葉を続ける。箱を開けるには「赤ん坊」への黒い気持ちを乗り越えることが必要で、アラタとならそれが出来そうだと真珠は話す。

そんな彼女の様子を見て、真珠が聞きたいなら自分との子供について明るい未来について話そうとするアラタだったが、

夏目アラタ「…俺ェガキなんていらねえんだけどな…」

(出典：夏目アラタの結婚15話)

真珠との面会終了間際に彼の口をついて出たのは、本音だった。

新たな可能性

真珠にストーカーがいたことを証明する新たな証人を見つけたと話す宮前。

彼が真犯人だという証拠はないが、犯行の可能性があった第三者の存在を立証できるため、裁判で無罪を勝ち取れる可能性は十分あると言うのだ。

一方拘置所では、真珠は本当のアラタをもっと見たいと考えていた＿＿＿。

夏目アラタの結婚【2巻】の感想

真珠って人の心に入り込むのがすごすぎますよね…。

1巻では、弁護士である宮前の心を落としましたが、2巻では桃ちゃんでしたね。

品川真珠「みんな芸能人をマネしたりするじゃん？
　『あたし』にとってそれが桃ちゃんってだけだよ」

(出典：夏目アラタの結婚12話)

品川真珠「栄養状態も良くて、何不自由なく愛されて育ったその感じ…
　減るわけでなし、少しくらい『あたし』にちょうだいよ」

(出典：夏目アラタの結婚12話)

ここの真珠のセリフに、個人的には狂気を感じました。

そしてその後の、桃ちゃんへの揺さぶり、煽って煽って最後は引いて桃ちゃんの心を落とす真珠、見事としか言いようがないです。

真珠の前で嘘ばかりついていたアラタでしたが、段々真珠によってアラタ自身の心もむき出しにされていく感じ、めちゃくちゃ面白いです。

あらすじに書ききれない心理戦の攻防が本当にすごいので、是非マンガで堪能してみて下さい😆✨

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