2021年春にアニメ化された東京卍リベンジャーズ【第10巻】を読んだので、あらすじ・ネタバレ・感想をまとめています。
不良だった主人公が中学時代へタイムリープ!
かつての恋人の命を守るために暴走族で成り上がっていく…
※以下ネタバレを含むので、先に無料で読みたいという方は下記から無料で読む方法をご覧ください。
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Contents
東京卍リベンジャーズ【10巻】のあらすじ
明らかになる柴兄弟の闇。残虐非道な兄と殺意を秘めた弟の間にある溝が少しずつ解き明かされてゆく。
一人で何とかしようとするタケミチに寄り添ってくれる千冬。そんな千冬の優しさにほだされ、タケミチはつい「オレ未来から来たんだっ」と告白をしてしまう。
八戒と三ツ谷の出会いが描かれているのは、この巻です◎
この先ネタバレを含みます。アニメ派の方や未読の方はお気を付けください。
東京卍リベンジャーズ【10巻】のネタバレ
【80話】Thicker than water
突然、八戒の兄である柴 大寿(しば たいじゅ)に殴られ、タケミチは咳き込んだ。
殴り終えてから、タケミチが誰なのか問いかける大寿。
ココから、タケミチが東卍の壱番隊 隊長であることを聞くと、大寿は笑い出した。
「じゃあ八戒は我が家へのこのこと東卍の奴を連れてきたのか?
いくら言っても黒龍に来ねぇのによう!!!」
そしてタケミチを蹴っ飛ばし、
「コイツ殴り殺せ」
と、八戒に命令する大寿。
八戒は、タケミチはこの辺りが黒龍のシマだということを知らずに来たと弁明する。
大寿以外の黒龍のメンバーには強く出ていた八戒だが、大寿の前ではびくついている様子だ。
しかし「んなこたぁ聞いてねぇぞ」と一蹴する大寿。
「テメェは東卍である前にオレの弟だ
つまり兄であるオレの命令は絶対だ
家族の絆は仲間のソレより上だろ?」
大寿の言葉に、「八戒をあんま追い詰めんなよ!」と助け船を出す柚葉だったが、大寿は妹である柚葉もためらいなく殴った。
「兄弟って言ったって柚葉は女だぞ
テメェは女を殴んのかよ!?」
タケミチが異を唱えるも、「柴家の問題に口出すんじゃねぇゾ クソガキ」と大寿。
そして「兄ちゃんが代わりに尻ぬぐいしてやる これが絆だ」こう言って、タケミチを殴りだした。
「いい加減にしなよ!」と止めに入ろうとするヒナタだったが、そんな彼女を柚葉が止める。
大寿は相手がヒナタであろうと容赦しないからだ。
白目を向いて気絶しているタケミチを見かねたのか、大寿に「やめてくれ」とお願いする八戒。
人にモノを頼む時には交換条件が必要だろうと大寿。
「東卍を…やめるよ
兄貴を支える為に黒龍に入る
だからタケミっちを離せ!
交換条件だ!」
ちゃんと見合うものを差し出せと言う大寿に八戒は、東卍を辞めて黒龍に入ると宣言したのだった。
気が付くとタケミチは、八戒におぶられて帰路についているところだった。
自分のせいで八戒が東卍を辞めることになってしまったことについて、謝罪するタケミチ。
タケミチのせいではない、前から決めていたことだと八戒。そして柚葉をかばってくれたことに対して礼を述べる。
「ビックリしたろ? 黒龍の総長がオレの兄貴で」という八戒の言葉に、一虎の教えてくれた情報を思い出すタケミチ。
『柴八戒…噂では金の為に先代を殺して黒龍を乗っ取ったクソヤローだ』
”先代を殺す”つまり八戒は兄貴を殺すつもりなのか?と考えるタケミチだった。
【81話】Stand alone
自宅のベッドに横たわり、これから先どうしたら良いのか考えているタケミチ。
未来の一虎が言うことが確かなら、八戒は実の兄である黒龍(ブラックドラゴン)総長である大寿を殺すことになる。
そして八戒が黒龍を乗っ取って東卍に合流したら、タケミチが見てきた最悪の未来に繋がってしまうのだ。
とは言え、八戒を止めたところで、八戒がトップであろうと大寿がトップであろうと黒龍は変わらないだろう。
タケミチ自身が黒龍と戦うのも難しい。
『でもオレが解決しなきゃ…俺にしかできないんだ
誰にも頼れねぇ…オレ一人で…
やるしかねぇんだ!』
タケミチが一人呟いていると、「さっきから何ゴチャゴチャ言ってんだキモミチ」とアッくん。
溝中の皆はタケミチのお見舞いに来ているのだ。
「オマエさぁ隊長なんだから自覚持てよ!」と山本タクヤ。鈴木マコトも「あんま無茶するとオレら壱番隊も支えられねぇぞ」と続ける。
彼らが東卍に入っていることに驚くタケミチだったが、「オマエが入れたんだろ?」と千冬。
現代で千冬が死んだところを見てきたタケミチは、思わず千冬の顔を見つめるタケミチであった。
均衡を破った黒龍について、話し合うアッくんら。
タケミチは今や、450人を超える東卍の隊長の一人である。そのタケミチを黒龍がボコったとなれば、火種としては十分だ。
東卍の上の連中が黙っていないだろうと話す。
「黒龍と抗争になったら今までみたいなのじゃすまねぇよ」と千冬。
なにせ黒龍は”殺人部隊”を売り文句にしているバリバリの武闘派だ。
黒龍は歴代 関東の不良たちの頂点に君臨し続けてきたチームである。
「その中でも十代目黒龍は歴代 最狂最悪
その理由は一つ!
絶対的君主 柴 大寿!!」
千冬は、東卍と黒龍は切っても切り離せない関係であると言葉を続けた。なぜならば、東卍の結成理由が黒龍だからだ。
2年前に一虎と黒龍が揉めており、その一虎を助けるために集まったのが東卍なのだ。そして黒龍を潰し、東卍は一躍有名なチームになったという。
以前勝ったことがあるなら今回の抗争も余裕じゃん!と言う溝中メンバーに「余裕じゃねぇよ!」と千冬。
当時東卍が潰したのは”九代目黒龍”であり、消えゆくはずだった黒龍を蘇らせたのが柴 大寿だという。
大寿は特攻服を一新し、メンバーを軍隊のように育て、見た目から憧れる存在にしたのだ。
「大寿が他の不良と違うのは暴力を”売る”こと」と千冬。
大寿はただの武闘派ではなく、お金持ちと繋がり、兵力を渡す代わりにお金を貰っているのだ。
お金の為に動く黒龍、即ち未来の黒龍組に繋がる要素だ。
東卍と黒龍がモメる必要はない、これはオレと黒龍の問題だと言うタケミチ。
「東卍は関係ねぇ
オレ一人で片付ける」
動揺する溝中メンバー。千冬は、タケミチを外に連れ出し、バイクの後ろに乗せて夜の道を走った。
「いいバイクだろ? 場地さんの形見なんだ」
そう言って笑う千冬に、「一人で抱え込むなって言いてぇんだろ?」とタケミチ。
「”仲間がいる”って言いてぇのはよくわかってる!!
でもっ」
タケミチが見てきた現代がやばすぎるのだ。アッくんも千冬も死んでしまう未来なのだ。
しかし、そんな事を言いにきたわけではないと否定する千冬。
「楽しく行こうぜ?」
千冬はタケミチに笑いかけた。
「場地さんはさ
オマエを追い詰める為に東卍を託したんじゃねぇよ
怒ってんぞ場地さん
”何 下向いてんだよ クソミチ!”って」
千冬の言葉に感極まったタケミチは、
「オレ 未来から来たんだっ」
自分の境遇を話してしまうのだった。
【82話】Own up
タケミチの自白に、戸惑う千冬。
タケミチは、自分が死んだ日に過去に行った事、死んだヒナタを助ける為に東卍に入った事、12年前の今日にしか戻れない事、マイキーの事、ドラケンの事、稀咲、そして千冬の未来…全てについて千冬に話した。
現代にどういう影響を及ぼすか分からないから、タイムリープの事は人には話さない。
そう誓っていたタケミチだったが、現代でもタケミチのために死んでくれた千冬なら…そう思うと心がゆるみ、自分が何をしてきたのか思わず吐露してしまったのだ。
「オレ…死ぬんだな…」そう呟く千冬に、全部ぶちまけたことを焦るタケミチ。
慌てて「冗談だよ冗談」と言うタケミチだったが、千冬は「なんとなく気づいてた」と返した。
考えてみればタケミチには変なところが多く、いつもと雰囲気が違う時もあったと千冬。
「オマエは場地さんが死ぬ事を知ってたんだな
だからあんなに必死だった」
知っていたのに止めれなかったというタケミチに「すげぇなオマエ」と称賛する千冬。
「一人で戦ってたんだろ?
誰も褒めてくんねぇのに
胸張れよタケミっち
大事なのは結果じゃねぇ!
誰も見てねぇのに逃げずに戦った
オレはオマエを尊敬する」
千冬の言葉に、思わず涙するタケミチ。
「信じてくれるのか? こんな嘘みてぇな話」と声を震わせるタケミチに、
「相棒だろ?」
と返す千冬だった。
やっぱり千冬に話してよかった。タケミチは千冬の前で、ぼろぼろと泣くのだった。
稀咲が場地の仇であることをタケミチに確認すると「絶ッ対ェブッ殺す! ……でも今じゃねぇ…」と千冬。
稀咲率いる参番隊は隊員数100人、更に元芭流覇羅(バルハラ)から新設された陸番隊もいるのが現状だ。
一方、千冬とタケミチは新造壱番隊で、まだ上手く機能していない。
「雲泥の差だな…」と言うタケミチだったが、千冬は「ああワクワクするな!」と返した。
「オマエはこれから誰にも負けねぇ壱番隊を創るんだタケミっち
ゼロからのスタートだけどオマエならできる!
黒龍だろうが稀咲だろうがぶっ潰せ!
オレが最後まで支えてやる!
それが全部を話してくれたオマエへのオレの答えだ!」
そして「これからもよろしくな!」と言って、千冬はタケミチに笑いかけた。
タケミチも「やってやんぜ!相棒!」と千冬の想いに応えた。
二日後。
「まさか八戒が黒龍総長の弟だとはな」と肆番隊隊長のナホヤ。
東卍の幹部会が始まろうとしていた。
【83話】Big brother
「みんなも知ってる通り4日前タケミっちが黒龍のアタマにボコられた」とドラケン。
「タケミっちが壱番隊隊長と知ってての暴挙 つまりこれは黒龍の宣戦布告だ」と言葉を続ける。
やっちまおうぜと言うナホトらだったが、「潰したのは九代目 十代目は別物だ」と冷静な三ツ谷。
そもそもなぜ八戒がタケミチを黒龍のシマに連れていくのかと疑問を投げかけるナホト。八戒は、黒龍の回し者なのではないのかと詰められる。
今日の集会に向けて、タケミチと千冬は策を練ってきた。未来を変えるために、八戒の東卍離脱は絶対に阻止すべき問題だ。
「言い訳するつもりはねぇ」と八戒。
「東京卍會 弐番隊 副隊長
柴 八戒
本日をもって東卍をやめさせていただきます!」
正座し、マイキーに向かって宣言する八戒だったが、タケミチが止めに入る。
千冬の考えたプラン通り、どら焼きをマイキーに差し出すタケミチだったが、「いらね」とどら焼きをポイ捨てするマイキー。
「ふざけてんのか? テメェ!」とドラケンもご立腹だ。
「困った時はこのメモを見ろ!」と千冬から託されていたメモ帳を開くタケミチだったが、メモには「気合!」としか書かれていなかった。
忘れてた…コイツ…バカだった…と落胆するタケミチ。
「弐番隊の事だ 三ツ谷が決めろ」とマイキー。
「タカちゃんゴメンもう決めたことなんだ」と言う八戒に、三ツ矢は「そんな顔すんな八戒……わかってっから」と告げる。
「お世話になりました!」
と頭を下げる八戒。
しかし三ツ谷は「は? 何言ってんだ? オレは認めねぇよ」と言い、「大寿に会わせろ!」と言葉を続けた。
【84話】Run errands
「やーねーウチの子が柴 八戒君と同学年なんて」
「あの柴 大寿の弟らしいわよ そりゃあ問題児なわけよ」
ご近所の人に噂されるくらい悪ガキとして有名だった八戒。公園で人を殴りつける八戒を止めたのは、背中に赤ん坊をおぶり、更にもう一人幼い妹を連れた三ツ谷隆(みつやたかし)だった__。
大寿に会おうとしている三ツ谷に「やっぱり兄貴と会うのはよくねぇよ」と止める八戒。
しかし三ツ谷は、「うっせぇなぁ オマエは昔からそうやって一人で抱え込む」と気にしていない。
2人の後ろからは、タケミチと千冬がついてきていた。
「初めましてだね大寿君」
三ツ谷の挨拶に「テメェがウチの弟たぶらかしてる三ツ谷か!」と大寿。
「話ってなんだよ?」と尋ねる大寿に、三ツ矢は「八戒は黒龍に渡す 金輪際関わらねぇ」と言い切った。
「その代わり柚葉を解放しろ」と言葉を続ける三ツ谷。
顔をぴくつかせる大寿に、「柚葉になんかさせてんな?」と三ツ谷は確認するように言う。
八戒は大寿の暴力から、ずっと姉である柚葉を守ってきた。八戒が東卍を抜けるのは、大寿にびびっているからではなく、柚葉を守る為だと言う三ツ谷。
そんな三ツ谷に大寿は殴りかかるが、すんでのところで三ツ谷は避ける。
「もう一度言う! 八戒は黒龍に譲る
柚葉は解放しろ!
この条件を呑むなら東卍は黒龍に手ぇ出さねぇ」
三ツ谷のつきつけたこの条件を、承諾する大寿。自分はDVなんてしていないが、二度と柚葉には手は出さないと約束した。
結局黒龍に行くことが決まってしまった八戒。タケミチは、八戒は柚葉のために大寿を殺すんだろうと予測する。
一方、三ツ谷にお礼を述べる八戒。三ツ谷は、
「…八戒
どんなに苦しくても
力は守る為に使えよ」
と返した。
三ツ谷と八戒がまだ小学生だったころ。
八戒は三ツ谷の家にお邪魔していた。三ツ谷には父親がおらず、母親が夜中まで働いているという。
そのため、妹のルナとマナの面倒を、母の代わりに見ているのだ。
「こんなに押し付けられてつらくねーの?」と尋ねる八戒だったが、三ツ谷は「生まれた環境を憎むな」と言うだけだった。
その時と同じセリフを、今また八戒に言う三ツ谷。八戒の目には涙が滲んでいた。
【85話】Family bonds
八戒らと別れた後、「現代に戻ろうと思うんだ」と千冬に告げるタケミチ。
八戒が黒龍に入ってしまったので、何も達成できていないのではという千冬に、三ツ谷が大寿から柚葉を解放した今、八戒に大寿を殺す理由はないとタケミチ。
大寿の暴力から柚葉を守るために八戒が大寿を殺したというのは推測ではあるが、未来が変わっているかもしれないと考えたのだ。
しかし千冬は、リスクが高すぎると反対する。もし何も変わっていなかったら、タケミチは獄中のままでナオトとの握手もままならない。戻ってこれないかもしれないのだ。
しかも柚葉を解放したのは三ツ谷であり、タケミチではない。
「オマエが何も変えてない以上未来が変わってるワケないだろ?」という千冬の言葉に、タケミチが納得していると、そこへ八戒が現れた。
「オレがお礼言ってたってタカちゃんに伝えてくれるか?」と八戒。
なぜ?と問いかけるタケミチに、八戒は自分の家の事情を話し出した。
八戒達の家は父子家庭な上に、父親はほとんど家にいなかったという。そのため、家庭を仕切っていたのは大寿だったようだ。
大寿は子供のころから人の心を掴む術に長けており、取り巻きはみんな大寿に惚れていたと話す。
大寿は暴力を使うのが上手かったようだ。中途半端な暴力は振るわず、やるならトコトン、そしてそれは姉弟に対しても同じだった。
散々殴った後で、殴りたくて殴っているわけではないということ、誰よりも心を赦しているからこそ裏切られると辛いこと、そして愛していると伝えるのだ。
「オレは愛を苦しいモノだって思ってた」
八戒は、そう育てられたから、それが当たり前だったのだ。彼の価値観をひっくり返したのは三ツ谷だという。
遊びたい盛りに子供の面倒を押し付けられ、見るからにつらい家庭環境なのにニコニコ笑っていた三ツ谷。
彼から言われた”暴力は守る為に使え”この言葉をきっかけに、八戒は自分が家族を守ると誓ったのだ。
それからは、八戒が柚葉の分も殴られ続けてきたと言う。しかし大寿は約束を破り、変わらず柚葉の事も殴ったようだ。
約束が違うと怒る八戒に、「そんなモンで家族をタテにしてやがったからよぉオレが躾けてやったんだ」と大寿は言い放ったという。
つまり大寿が三ツ谷と約束したところで、柚葉を解放なんて絶対にしないと言い切る八戒。
「恥ずかしい話だけどよ
未だに大寿の前に立つと震えちまってさ
オレ なんにもできねぇんだ」
そして八戒は言葉を続けた。
「オレはこれから家族を”守る”為に暴力を振るう
オレは大寿を殺す」
【86話】Be serious about
大寿を殺すと宣言した八戒。捕まる覚悟もしているという。
「なんでそんな話をオレらに?」と尋ねるタケミチに、「決意表明…かな?」と八戒。
「短い間だったけど楽しかったぜタケミっち」と言って去って行った八戒を見つめながら、タケミチは「…オレなんかすげぇムカつく」と千冬に言った。
兄弟を殺すと思わせるまでに追い詰めている大寿が許せないのだ。
「決めたぜ千冬
黒龍をぶっ潰す!」
そんなタケミチに、『八戒がどうすれば大寿を殺さないか』まずはそこを考えるべきではと冷静な意見を述べる千冬だったが、タケミチの顔を見て結局賛同してくれるのだった。
一方、柚葉と会っている三ツ谷とマイキー。
大寿は金持ちと繋がり、トラブルの時に黒龍の兵隊を貸して、その見返りに大金を貰っていた。その集金役は柚葉だったという。
「今日アタシはその役から解放された
アンタのおかげだよ三ツ谷」
しかし、そう言う柚葉の顔はちっとも笑っていない。
「なんだよ!その態度 せっかく八戒が頑張ったのに…」という三ツ谷に、「頑張った!? アンタがそう仕向けたんでしょ!?」と柚葉。
八戒は柚葉が思っているよりも強いと返す三ツ谷だったが、お礼を述べながらも「その期待が人を苦しめることもあるんだよ」と言い、暗い顔をする柚葉だった。
帰り道、マイキーを後ろに乗せながら「…何か隠してやがるな柚葉」と三ツ谷。
黒龍との和平成立も簡単すぎた。
マイキーは三ツ谷のその言葉に反応せず、「ちょっと止めろ三ツ谷」と言ってバイクを止めさせた。
「半分になっちまったな
創設メンバー」
マイキーは「オレさ どこ目指してんのかわかんなくなっちった」と言葉を続ける。
「黒龍なんてほっとけよ
三ツ谷
オマエは
いなくなんなよ!?」
そう言って笑うマイキーに、三ツ矢は「ああ約束する」と応えた。
八戒と別れたタケミチと千冬は、ドラケン達に『黒龍ともめること』を考えていると報告していた。
八戒が大寿を殺すのを止める為に黒龍潰すなんて却下だと言うのナホトや武藤。
稀咲は黙ったまま、半間は「だーりっ♡」の一言だ。
ナホトから「どう思うよドラケン?」と話を振られたドラケンも「んー却下」との言葉。
「オマエらにも何か思う事があるのかもしれねぇけどオマエらは三ツ谷の約束した和平もぶっ潰すつもりか? 三ツ谷の顔に泥を塗る行為だぞ」
とドラケン。
解散した後で「千冬…こうなったらオレら二人でやるしかねぇよな」と千冬と話すタケミチ。
そこへ「オレも交ぜろ」と稀咲がやってきた。
【87話】Strange bedfollows
タケミチに「オレと組まねぇか?」と提案する稀咲。彼も八戒を止めたいようだ。
「見え透いた事言ってんじゃねぇぞコラ! オレらがテメェと組むワケねぇだろうが」と反対する千冬だったが、「…じゃあどうすんだ?」と稀咲。
三ツ谷が黒龍と交わした和平協定がある限り、他の東卍幹部は絶対に黒龍と争わない。しかしタケミチと千冬2人で黒龍を潰せるほど黒龍は甘くない。
「…………今マイキーは弱ってる 最近力をつけてきてる黒龍をここで潰しておきたい」と言う稀咲に、「”マイキー”じゃねぇだろ!? ”マイキー君”!!な!!?」と千冬。
調子こいてんじゃねぇぞと言って稀咲の喉元に破片をつきつける千冬だったが、逆にタケミチが半間によってナイフをつきつけられてしまう。
千冬は諦めて、稀咲に、自分たちが組むメリットを問いかけた。稀咲が言うには、黒龍の中に内通者がいるらしい。
4人は場所を移動し、カラオケBOXにて黒龍の内通者と落ち合った。
大寿の1日の動きが知りたいと言う稀咲。内通者は大寿の付き人だったという。
内通者が口を開こうとした途端、部屋に入ってくるものがいた。黒龍のココだ。
「拷問けってーい」
そう言って、手下に内通者を連れて行かせるココ。
「さて! どうする?」やる気満々のココだったが「………争うつもりはねぇよ」と稀咲。
「10万だ
10万でテメェらの知りてぇ事を教えてやる」
と、ココ。
稀咲はお金を渡し、大寿が一人になる時が知りたいと伝える。
大寿は常に兵隊を5人は連れており、独りになることはないとココ。しかし12月25日の夜だけは、毎年教会に礼拝に1人で行くらしい。大寿は熱心なクリスチャンなようだ。
何故大寿を裏切るのかと言うタケミチの問いかけに「オレは強ぇ奴が好きなだけだ もっと知りたきゃあと10万用意しな」と言い、立ち去るココだった。
稀咲は、大寿を襲うためだけに1人になる時を知りたかったわけではないという。八戒が大寿を殺すならいつだ?とタケミチに尋ねる稀咲。
つまり大寿が一人になる時、12月25日の夜だ。
「これで八戒を止められるな?」と稀咲。
「稀咲…その為に動いたのか?」と驚きながら尋ねるタケミチに、稀咲は「? 仲間を助ける為に動いて何が悪い?」と返した。
稀咲・半間・千冬・タケミチの4人で、八戒を止めて大寿を潰そうと言う稀咲だったが、タケミチは、稀咲が何を企んでいるのかと訝しがっていた。
【88話】Strange bedfellows
「思う事があるんだ
マイキーはもう駄目かもしれねぇ」
八戒を止めて大寿を潰すと言った後に、マイキーについて言及する稀咲。
強がってはいるが、場地の事を引きずっていると感じているようだ。
「場地さんはテメェがっ!」と食ってかかりそうになる千冬を、タケミチが止める。
「とにかくこのままだと東卍は終わる!
オレらでマイキーを盛り立てるんだ!」
だとしても稀咲達と手を組む必要はないと言う千冬に、東卍に秘密にして動く以上、参番隊も陸番隊も使えないと稀咲。
つまり自分たちにはタケミチ達が必要だという。「タケミっちオレは時間の無駄は嫌いなんだ」稀咲はそう言い、明日までに答えを出すように告げてその場から立ち去った。
稀咲と組む必要なんてないと意見を考えない千冬に、一緒に動けば稀咲の事が何かわかるかもしれないとタケミチ。
タケミチだって、”場地とヒナタを葬った張本人である稀咲”と組むのは嫌なのだ。
しかしタケミチ達がやらないといけないのは、稀咲を東卍から追い出すことと八戒が大寿を殺すのを止めることだ。
共に行動すれば、追い出すヒントを掴めるかもしれないとタケミチ。
「オレはもう
もう二度と皆の不幸な未来見たくねぇんだよ!
その為ならオレは仇とでも組む!」
そう言って、タケミチは千冬に一緒に組んでくれるようお願いした。
「……あーあ今年のクリスマスも女に縁がねぇのかよ!」千冬はしぶしぶ、タケミチの気持ちを汲んで承諾してくれた。
クリスマスまでの期限付きで組むと、稀咲に告げるタケミチ。ここに歪なチームが誕生した。
日は変わり、ヒナタ・ナオトと一緒に帰宅しているタケミチ。
「楽しみだね!クリスマス」と笑いかけてくるヒナタ。どうやら既にクリスマスの約束をしてしまっていたらしい。
ダブルブッキングであることにタケミチが焦っていると、「ボク先帰るよ 時間の無駄は嫌いなんだ」とナオト。
時間の無駄って稀咲みたいなことを言うなと言うタケミチに「ハハわかる! 似てるね!」とヒナタ。
ヒナタは稀咲の事を知っているらしい。
思わず驚くタケミチに、ヒナタは「そりゃあ知ってるよ 小学校の頃同じ塾だったしタケミチ君も会ってるし」と言葉を続けた。
東京卍リベンジャーズ【10巻】の感想
大寿が典型的なDV男過ぎてびっくりしました。こ、こわい…。
言葉よりも先に手が出るキャラクターが多くて感覚がマヒしそうになりますが、その中でも大寿は異質ですね。
八戒と柚葉の家庭環境がつらすぎる。
そしてどことなく元気が無さそうなマイキー。半分になっちまったなというマイキーの姿がつらい。
オマエはいなくなるなよなと三ツ谷に言うマイキーですが、でも現代では三ツ谷も消息不明だもんなあ。
一時的かつ仕方なしとは言え、稀咲と手を組むのは意外でした。改心した…わけではなく、きっと何か目的があるんですよね。
しかもまさかヒナタと知り合いで、タケミチも稀咲と元々会ったことがあったなんて。
11巻では、9巻73話で稀咲がタケミチに言った言葉「じゃあな…オレの”ヒーロー”」の意味が分かるのかな?
続きが楽しみです!
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しかも東卍のアニメも観ることが出来るのでおすすめです!